セキュリティ・ベンダーの英MessageLabsは米国時間2008年9月3日,米Googleのオンライン・アルバム・サービス「Picasa Web Albums」がスパム配信に悪用されたり,各種FlashコンテンツがスパマーのWebサイトへのリダイレクト手段として使われつつある状況を公に警告した。同年8月時点でこれら手口がスパム全体に占める割合は2%未満だが,同社は数カ月後に増えると予測している。

 同社が2008年8月に,スパムやウイルス,フィッシングなどに関する調査を実施したところ,スパムはメール全体の78.2%にのぼり,前月に比べ3.12ポイント増加した。攻撃用リンクを記載したメールの64%は,グリーティングカードやポストカードを装っていた。

 ウイルス感染メールの割合は87.6通に1通(1.14%)で,前月から0.47ポイント増加した。フィッシング詐欺メールの割合は522.7通に1通(0.19%)で,前月に比べ0.36ポイント減った。

 全メールに占めるスパムの割合を国別に見ると,フランスが82.8%で最も多かった。そのほかは中国(78.3%),米国(76.6%),オマーン(76.6%),オランダ(73.1%),カナダ(70.8%),ドイツ(69.5%),英国(67.9%),オーストラリア(66.5%),日本(64.2%)など。前月13.9%だったイタリアは71.3%に急増した。香港は14.2%で,前月の66.5%から大幅に減った。

 また業種別では,自動車が83.6%,化学/医薬品が70.5%,小売りが72.3%,公共が69.9%,金融が66.5%,技術が68.5%といった状況だった。