市場調査会社の米IDCは,西欧市場のITサービス・ベンダーに関する調査結果を,スペインで現地時間2008年9月1日に発表した。それによると2007年は,ITサービス・ベンダー上位50社が,西欧ビジネス・サービス市場の53.4%を支えた。米国の大手企業が多いものの,欧州やインドに拠点を持つ企業も急伸しているという。

 西欧のベンダーでは,英Logicaが38.6%,仏Orange Business Servicesが48.5%の成長率で躍進した。いずれも買収が成長の要因となった。またノルウェーErgoGroupがスカンジナビア地域で,蘭Ordinaがベネルクス諸国で足場を築いて急拡大した。

 インド企業の成長ぶりも目覚ましい。印Tata Consultancy Services(TCS)の成長率は37.4%,印Infosysは42.1%,印Wiproは48.5%だった。いずれもアプリケーション開発と保守整備の分野で強みを発揮しているが,最近はインフラ構築にも進出している。

 ビジネス・サービスを手がける英Capita,英Xchanging,仏Teleperformanceも急成長を遂げた。CapitaとXchangingは,生産規模を拡大するためにニッチ分野で買収を行ったが,もっぱら大規模な契約の獲得と更新によって急伸した。またTeleperformanceは,ドイツ企業の買収やフランスのサービス会社への投資などによって堅調に伸びた。