調査内容 サーバー選定で重視する点
調査時期 2008年7月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3062件(1126件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスが企業情報システムの担当者(ITpro Researchモニター登録者)を対象に行った2008年7月調査で,担当しているシステムのサーバーの選定で従来重視していた点と,今後の選定で重視すると思われる点を聞いた(複数回答)。

 最も顕著な特徴は,「消費電力(必要な電源容量)が少ない/環境にやさしい」側面への反応の違いである。“従来のサーバー選定”では,提示した10項目の選定理由のうちこの「環境」面は最も少ない13.1%だったのに対し,“今後のサーバー選定”ではその5倍近い59.8%の回答者が重視するとし,「価格」「品質」に次ぐ3番手グループに食い込んだ。

 これに続いて“今後のサーバー選定で重視”する傾向が高まっているのは「運用管理が容易」(従来51.1%→今後62.4%で11.3ポイント上昇)と「拡張性が高い」(29.6%→37.9%で8.2ポイント上昇)。

 逆に従来より今後の選定で重視する比率が下がるとされたのは「価格が安い」(74.1%→69.7%)と「実績が豊富」(39.4%→32.8%)。特に「価格が安い」は,今後の選定での選定理由トップの座を「品質が高い/故障が少ない」(69.2%→71.8%)に譲る形になっている。

ブレード・サーバーはどこに,どう売れるか

 「省消費電力」「運用管理が容易」「拡張性が高い」といった特徴は,目下各サーバー・メーカーが拡販に力を入れているブレード・サーバーの特徴と合致する。明日8月29日~次週公開の記事では,このブレード・サーバーの導入状況や導入の意向,どのようなサーバーがブレード・サーバーに置き換えられようとしているか,ブレード・サーバーに求められる機能と不要とされた機能,必要とした機能に対してユーザーが支払う意向のあるコストの水準,のそれぞれについての調査結果を紹介していく。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,担当している情報システムのサーバー(タワー型,ラック型,ブレード・サーバーを問わず)の選定にあたって重視する点(従来,今後)を聞いた。選択肢は下図に示した10項目(「その他」を加えて11項目)で,選択数に上限を定めず複数回答で聞いた。
 調査実施時期は2008年7月中旬,調査全体の有効回答は3062件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1126件。

図●サーバー選定で重視する点(複数回答)
図●サーバー選定で重視する点(複数回答)