調査内容 | 主要ベンダーに対する「存在感」「勢い」のイメージ |
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調査時期 | 2008年7月中旬 |
調査対象 | ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者 |
有効回答 | 3062件(1126件) ( )内は情報システム担当者の有効回答数 |
日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った2008年7月調査で,情報通信製品/サービス・ベンダーとシステム・インテグレーターの主要企業各68社について,「強い存在感がある」「会社に勢いがある」と感じるかを聞いた。このうち,有効回答(「調査概要」を参照)30票以上を得た主要ベンダー63社について,「存在感」と「勢い」の評価を相関図にまとめた。
横軸の「存在感」は今回も「マイクロソフト」70.1%でトップ。2007年1月調査以来,今回を含めて7回連続で「存在感のあるベンダー」トップの評価を得た。ただし,現在と同じ基準での集計方式になった2007年4月調査以後,前回2008年4月調査(77.6%)までマイクロソフトの「存在感」は毎回75~80%の間を維持していたのと比べると,今回の70.1%はかなり低下した値である。
「存在感」の2位を1年以上続けている日本オラクルも,今回スコアを落とし63.4%となった。前回の71.4%から8ポイント,ピークの2007年7月調査(76.1%)からは13ポイント近く下げている。その結果,前回は約9ポイントの大差があった3位ベンダーとの間が,今回はわずか0.3ポイントとほぼ横並びに追いつかれている。
その3位に上がってきたのはアップルジャパン(63.1%)。前回の53.7%(7位)から約9ポイント上昇した。4位のNTTドコモ(61.0%)も前回の52.6%(8位)から約8ポイント・アップである。
前回調査の「存在感」で,ほぼ横並びの3位グループを形成していたNTT東日本/NTT西日本(62.7%),SAPジャパン(61.2%),日本IBM(60.2%),シスコシステムズ(59.1%)の4社では,シスコが58.3%(5位),NTT東西が58.2%(6位),日本IBM(57.9%)(7位)の3社は,今回約1~5ポイントの小幅なスコア・ダウン。しかしSAPは48.6%(13位)で12.6ポイントの大きな後退となった。今回の有効回答30票以上を得たベンダー63社中,「存在感」で前回調査から最も大きく下げたのはこのSAPジャパン。次いでソフトバンクテレコム(前回41.1%→今回30.3%),セールスフォース・ドットコム(SF.com,前回34.5%→今回24.4%)の2社が10ポイント以上のダウンを記録した。
VMwareが「勢い」で連覇,2位守ったSF.comにイー・モバイルが並ぶ
ベンダー63社「勢い」評価のトップ2社は,前回の2008年4月調査と変わらず。前々回2008年1月調査初登場32.3%(4位),前回は48.1%で首位に立ったヴイエムウェア(VMware日本法人)が,今回もさらにスコアを伸ばし49.5%で2連覇した。2位は前回と同じくSF.com(前回47.9%,今回45.0%)。さらに今回の「勢い」評価の注目は,前回初登場5位のイー・モバイル。8.8ポイント・アップ(前回36.2%→今回45.0%)でSF.comと同率の2位に進出した。
このイー・モバイルのすぐ下の4位には,これも大幅にスコアを上げたアップルジャパン。前々回調査での首位(38.6%)から前回は24.4%に急落したが,今回20.2ポイントのアップ(44.6%)で上位に復活。次いで前々回2位(38.5%),前回4位(38.8%)のソフトバンクモバイルが,スコアを約6ポイント上げて44.4%(5位)。6位もスコアを約10ポイント以上上げたソフトバンクテレコム(40.2%,前回は28.3%で11位)だった
前々回2008年1月調査から「VMwareを含めない」で評価するように指定を変更した「EMCジャパン」の「勢い」のスコアは,2008年1月調査が25.4%,2008年4月調査が24.0%,今回が23.3%。やや低下気味だが,変更前の2007年10月調査(23.6%),2007年7月調査(27.7%),2007年4月調査(23.3%)とあまり変わっていない。
前回4月調査から「勢い」のスコアを10ポイント以上上げたのは,前出のアップルとソフトバンクテレコムと,ノベル(前回10.0%→今回22.6%)の計3社。前回4月調査に比べて「勢い」スコアの下落幅が大きかったのは,日本オラクル(前回31.2%→今回23.3%),ウイングアークテクノロジーズ(前回32.8%→今回25.4%),それに4月に社名変更したネットアップ(旧日本ネットワーク・アプライアンス,前回31.0%→今回24.5%)だった。
■調査概要
日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,情報通信製品/サービス・ベンダーの主要企業68社について,《会社に勢いがある》《強い存在感がある》と感じるかを聞いた。
評価対象(「接点がある」とした回答者数30以上)のベンダー63社(総回答数1万3725件)に対する,「勢いがある」という評価の単純平均は22.3%(前回は20.8%)。各社の回答数を乗じた加重平均は20.7%(前回は20.8%)だった。また「存在感がある」という評価の単純平均は35.2%(前回も35.2%)。加重平均は45.0%(前回は45.8%)だった。
2007年1月調査の集計では,回答者が,対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域に「接点がある」とし,かつ対象ベンダーについて《今後利用したい》《会社に勢いがある》《強い存在感がある》のいずれかを「はい」とした回答者の数nを100%とした時の比率を使用,n=30以上を得たベンダー22社を掲載した。
今回(2008年7月調査)の集計では,2007年4月調査以後,前回2008年4月調査までの5回と同じく,対象ベンダーのビジネス領域と自分の職務領域に「接点がある」とした回答者の数nを100%とした時の比率を使用している。
今回2008年7月調査での評価対象ベンダー・リストを,前回2008年4月調査と比較すると「エクストリーム ネットワークス(日本法人)」「NECアクセステクニカ」「リード・レックス」「日本ビジネスオブジェクツ」「ジュニパーネットワークス」の5社が追加,ワークスアプリケーションズとBMCソフトウエア,日本SGI,日本デジタル研究所,TKCの5社が評価対象から外れている。日本BEAシステムズ(2008年5月実施のベンダー満足度調査で評価対象ベンダーに追加)は,今回2008年7月調査から,日本オラクルの評価対象の一部とするよう指定した。
評価対象企業全136社のリストは,本調査の設問の原文とともに,日経マーケット・アクセスの有償会員向けサイト「日経MA-INDEX 企業情報システム」で近日中に公開する予定。
調査実施時期は2008年7月中旬,調査全体の有効回答は3062件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1126件。