オープンソース・ソフト(OSS)のサポート・サービス会社である米OpenLogicは米国時間2008年7月22日,企業ユーザーを対象にOSSのサポートに関する調査結果を発表した。それによると,社内におけるサポートと比べて,商用OSSサポートに対する満足度が低いことが明らかになった。

 今回の調査で回答者の過半数は,社内におけるサポートに満足している。「社内開発者のサポートに満足」が60.8%,「社内のサポート・リソースに満足」が58.6%だった。これに対し,「OSSプロジェクトのメーリング・リストや掲示板からのサポートに満足」は49.1%,「商用OSSサポートに満足」は38%にとどまった。

 当然,サポートを受ける頻度も社内の場合が高くなる。「しばしば」または「頻繁に」利用するサポートは,「社内のサポート・リソース」が56%,「社内開発者」が52.2%,「コミュニティ・リソース」が54.8%だった。これに比べて,「社外のOSSベンダー」は10.4%,「ITコンサルタント」は10.3%にとどまった。回答者の半数以上が「OSSサポートを見つけるのが困難」だと回答しており,OpenLogicは「これがベンダーを利用する企業が少ない原因の1つだ」と指摘している。

 従業員数が1000人以上の中・大規模企業では,回答者の50%以上が商用ベンダーのサポートを「非常に重要」または「必要」だと考えている。しかし,小規模企業を含めた全体で見ると,この割合が39%まで低下する。

 なお,この調査はOSSを利用している企業123社を対象に2008年6月に実施された。対象企業のうち約半数は,従業員数が1000人を超える規模だった。

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