米Gartnerは,2007年における世界セキュリティ・ソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。それによると,2007年のセキュリティ・ソフトウエアの売上高は104億ドルで,前年の87億ドルから19.8%増加した。また,統合型のアプライアンス・ベースへの移行が加速していることがわかった。

 同市場をけん引した分野は,電子メールのセキュリティ防御アプライアンス(前年比45.4%成長)と,セキュリティ情報およびイベント管理(同32.1%成長)。法令準拠のニーズに加え,ターゲットを絞った攻撃や詐欺行為への対策,スパムやマルウエアによる影響の回避といった理由で導入が増えている。

 一方,スタントアロン型の企業向けアンチウイルス・ソフトは,統合型のエンドポイント・セキュリティ・プラットフォームに押されて伸び悩んだ。Webアクセス管理(WAM)は,すでに導入済みの企業が多く成熟分野にもかかわらず,前年から12.7%成長した。

 ベンダー別では,米Symantec(市場シェア26.6%)が1位,米MacAfee(同11.8%)が2位をそれぞれ維持した。3位の米Trend Micro(同7.8%),4位の米IBM(同5.8%),5位の米CA(同5.0%)が続いた。6位の米EMCは,シェアが2006年の1.4%から4.0%に伸びたが,主に買収が原因だとGartnerはしている。

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