総務省は2007年6月17日,2007年度第4四半期(2008年3月末)における電気通信事業のシェア・データを公表した。これは,電気通信事業分野の競争評価の一環として,総務省が事業者からの情報に基づき四半期ごとのシェア・データを取りまとめ,公表しているもの。

 固定のインターネット接続回線については,FTTHの契約数では,NTT東西地域会社が前期比0.8%増,前年同期比3.2%増の72.2%となり,継続してシェアを増やしている(図1)。一方,ADSLについてはソフトバンクBBが前期比0.2%増の37.8%となり,前期比0.4%減のNTT東西の36.7%に対して差を広げたという。

 移動体通信を見ると,携帯電話・PHSの契約数でNTTドコモ・グループが前期比0.9%減の49.7%となり,初めて過半数を割り込んだ。それに対して,KDDIは前期比0.2%増の28.3%,ソフトバンクモバイルが前期比0.6%増の17.3%,PHSその他が前期比0.1%増の4.7%となり,シェアを増加させている(図2)。

 加入電話(NTT加入電話,直収電話,0AB~J番号のIP電話,CATV電話の合計)については,NTT東西のシェアが前期比0.5%減の86.8%となり,減少傾向が続いているという。その一方でIP電話全体(0AB~J番号および050番号)の契約数では,NTT東西のシェアが前期比2.7%増,前年同期比10.3%増の32.2%となり,シェアを上昇させている(図3)。

 また法人向けのWANサービス(IP-VPN,広域イーサネット,「メガデータネッツ」)では,NTTグループ全体のシェアが前半期比0.5%減の68.6%となり,わずかに減少傾向が続いているとしている(図4)。

図1●FTTH契約数の事業者別シェアの推移   図2●携帯電話・PHSの契約数と事業者別シェアの推移
図1●FTTH契約数の事業者別シェアの推移
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  図2●携帯電話・PHSの契約数と事業者別シェアの推移
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図3●IP電話の利用番号数と事業者別シェアの推移   図4●WANサービス端末回線数と事業者別シェアの推移
図3●IP電話の利用番号数と事業者別シェアの推移
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  図4●WANサービス端末回線数と事業者別シェアの推移
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