販売管理アプリケーションは,カスタムメイド主体からパッケージへのシフトが鮮明になってきた。前年調査では58.2%だったパッケージ比率が,2007年調査では63.0%へとおよそ5ポイント増加した。パッケージの比率が今後さらに高まることは,容易に想像できる。

ERPの普及と一体化したパッケージへのシフト

 販売管理アプリケーションのパッケージへのシフトは,ERPや財務会計パッケージへのシフトと一体となっている。従来の販売管理アプリケーションは単体業務システムとして,財務会計とはまったく別のデータベース,別の管理方法で処理されていた。だが,中堅・中小企業向けの国産ERPや財務会計のパッケージでは,販売管理パッケージとの間でデータの整合性を維持する疎結合的な連携が進んでおり,それらに合わせて販売管理もパッケージ製品へシフトしつつある(図1)。

図1●販売管理パッケージ導入率(左)と製品シェア(Nは有効回答数)
図1●販売管理パッケージ導入率(左)と製品シェア(Nは有効回答数)

図2●販売管理パッケージの利用予定シェア(Nは有効回答数)
図2●販売管理パッケージの利用予定シェア(Nは有効回答数)
 パッケージ製品のシェアは,OBCの「商奉行」が12.9%でトップ。僅差の2位が大塚商会の「SMILEα販売管理」(12.5%),3位は販売管理と関係の深い購買・在庫管理を中核機能とするOBCの「蔵奉行」(10.7%)だ。パッケージ・ベンダーの顔ぶれは,OBCや大塚商会といった中小企業主体の製品ベンダーが中心だ。

 利用予定シェアでは,大塚商会の「SMILEα販売管理」(22.3%)が1位。2位はOBCの「商奉行」と「蔵奉行」が15.2%で並んでいる。利用予定シェアはサンプル数が若干少ないため参考データ程度に見ていただきたいが,次に述べる満足度評価と合わせると,ある程度納得感が得られる結果だ。