米IBMは米国時間2008年5月21日,モバイル・インターネットについて消費者を対象に調査した結果を発表した。それによると,回答者の80%は「モバイル端末で利用できるアプリケーションとサービスをより多く提供するサービス・プロバイダを選択したい」と考えていることが分かった。

 調査は,米国,ドイツ,中国,日本の成人680人を対象に2008年第1四半期に実施したもの。回答者の69%はアプリケーションのカスタマイズや設定が可能な端末を望んでいることが明らかになった。

 IBMによれば,モバイル・インターネットを使った「銀行取引」「電子メール」「インスタント・メッセージング」「株式取引」といったサービスの利用増加が見込まれるという。「モバイル端末を使った銀行取引」には,約60%の回答者が興味を示している。エンタテインメント目的では,53%が「モバイルTVに興味がある」と回答。45%は「モバイル端末を使った楽曲の購入」に興味を示した。

 IBMは,市場によってモバイル・インターネットの導入が異なると指摘する。成熟市場では,モバイル・インターネットがパソコンを補完するものになるが,インドや中国といった新しい市場では消費者がパソコンを買わずに,同じサービスを利用できるハイエンドのモバイル端末を購入しているという。

 IBMの別の調査結果によれば,世界のモバイル向けインターネット・サービス市場は2011年までに800億ドル規模に成長するという。モバイル・インターネットの利用者数は2006年から年間成長率24%で増加しておよそ10万人に達すると予測している。

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