米国の非営利調査機関Pew Internet&American Life Projectは米国時間2008年4月24日,米国のティーン・エイジャの「ライティング・スキル(書く技能)」に関する意識調査の結果を発表した。それによると,ティーンの93%が学校の勉強以外でも何かしら「書いて」いると答え,85%がSNSにコメントを書き込んだり,友人と電子メール,チャット,インスタント・メッセージ,テキスト・メッセージなど電子的なコミュニケーションをとっている。しかし60%がこうした電子的なテキストを,正しいライティング・スキルとは考えていないことがわかった。

 12~17歳のティーン700人を対象に調査を行ったところ,将来成功するために正しいライティング・スキルを身につけることが,「必要不可欠」と考えているティーンは50%,「重要」と答えたティーンは36%で,合わせて86%がライティング・スキルを重視している。Pew Internetによると,ティーンは一般に,電子的なテキスト・コミュニケーションで「書く」ことと,学校の課題で書く正しい「ライティング」を区別しており,フォーマルでない文章の習慣は学校の課題に悪影響を及ぼしていないと考えているようだ。

 しかし実際には,インフォーマルなスタイルを学校の課題でも使ってしまうことがあると回答したティーンは64%にのぼり,38%は「LOL」(爆笑)などの略語を学校課題に用いたことがある。また,絵文字を使ったことがあるティーンも25%いた。

 その一方で,学校の課題でも実はあまり長い文章を書いていないことがわかった。ティーンは学校の課題で毎日多くの文章を書かされているが,その多くがせいぜい1段落程度のものか,長くて1ページ分程度のものだという。また,82%のティーンは,学校でライティングの授業があれば,もっと自分たちのスキルが伸ばせると考えており,同様にコンピュータ・ベースのツールを使った授業があればいいと考えているティーンも78%にのぼった。

[発表資料(PDF資料)]