米Gartnerは米国時間2008年4月22日,世界のセキュリティ・ソフトウエア市場について調査した結果を発表した。同社は,2008年の同市場の売上高が前年比11.2%増の105億ドルに達し,2012年には131億ドルを上回ると予測している。

 Gartnerによれば,特に中堅・中小企業(SMB)のセキュリティ技術とサービスに対する関心が高まっており,段階的にスタンドアロン型のツールから統合型の多機能製品に移行しているという。

 短期的に見ると,現行のビジネス環境において優先させるセキュリティ技術の選択が,企業にとって最も重要な課題になるという。特に多様な規制への準拠とともに,セキュリティ導入のビジネス価値およびコスト・パフォーマンスを示す必要に迫られている企業や行政機関にとって,優先させる技術の選択は重要となる。同市場の成長を妨げる要因としては,不安定な経済やIT予算の削減などが挙げられている。

 長期的に見た場合,Gartnerは今後もセキュリティ・ツールの需要が継続すると予測。携帯電話やリモート・ワークの導入など,新たなITツールや就業形態によって生じるセキュリティ・リスクのほか,増加する規制に対応するために,情報セキュリティ分野を含むIT支出の増加が見込まれるとしている。

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