米Gartnerは米国時間2008年4月16日,世界半導体製造設備市場に関する展望について発表した。それによると,2008年の半導体関連全体の資本設備支出は,米国経済の低迷とDRAM市場の減退による影響を受けて,2007年から19.8%縮小して475億ドル規模になる見込みだ。

 2007年12月以降だけでも,DRAM関連の支出計画は47%減少し,その結果メモリー市場全体で29%減少している。メモリー市場は2007年にピークを迎え,半導体関連の設備投資売り上げの57%を占めた。しかし,2008年から2009年はこの割合が40%程度まで落ち込むとGartnerは予測する。

 製造設備市場も,2008年は全分野で支出が減少し,売上高は369億ドルにとどまる見込み。ウエーハ工場機器は,NAND型フラッシュ・メモリーがわずかに売り上げを伸ばすものの,DRAM関連が大幅に減少して17.4%縮小する。同市場が上向きに転じるのは,DRAMの需給バランスが取れるようになる2008年後半からとなる。

 パッケージング&アセンブリ機器は2007年に3.7%の縮小を経験したが,2008年はさらに18.1%減少する。第1四半期には底を打つ可能性もあるが,第2四半期から回復するかどうかは不明である。

 自動試験機については,2007年の13.7%減に続いて,2008年も13.2%減少する見込み。同市場が回復するのは2008年半ばになる見通しだ。

■世界半導体製造設備市場予測(単位:100万ドル)
  2007年 2008年 2009年 2010年
半導体資本設備支出 59,264.6 47,533.8 51,042.1 57,415.5
成長率(%) 5.2 -19.8 7.4 12.5
製造設備 44,534.9 36,912.9 41,377.9 47,113.3
成長率(%) 5.9 -17.1 12.1 13.9
 ウエーハ工場機器 35,796.3 29,581.4 32,481.2 37,458.2
 成長率(%) 10.0 -17.4 9.8 15.3
 パッケージング&
 アセンブリ機器
5,182.3 4,244.5 4,951.8 5,307.1
 成長率(%) -3.7 -18.1 16.7 7.2
 自動試験機 3,556.3 3,087.0 3,944.9 4,348.0
 成長率(%) -13.7 -13.2 27.8 10.2
その他 14,729.7 10,620.9 9,664.2 10,302.2
成長率(%) 3.3 -27.9 -9.0 6.6
※出典: Gartner(2008年4月)

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