米調査会社Scarborough Researchが米国時間2008年4月15日発表した調査結果によると,米国成人の家庭におけるブロードバンド導入率は49%とほぼ5割に達した。2002年の導入率は12%に過ぎず,6年間で4倍以上拡大した。

ブロードバンド接続のうち,CATV利用による接続の導入率は,2002年の8%から2007年には23%に,DSLは4%から27%に急増した。

地域別に見ると,サンフランシスコ地域での普及率が最も高く,成人の62%が家庭でブロードバンドに加入している。続いてボストンとサンディエゴ地域の普及率がそれぞれ61%だった。米国全域でブロードバンドが主流になっているものの,南部,南西部での普及の遅れが顕著になっている。

ブロードバンド普及率の高い地域は,インターネットの利用率も高い。サンフランシスコで1週間に10時間以上インターネットを利用した人の割合は,全国における割合と比べ,26%上回っている。

ブロードバンド接続によるインターネット利用者はナローバンド利用者にくらべより多くのコンテンツにアクセスしている。過去1カ月で音声ファイルのダウンロードを行った割合は,ブロードバンド・ユーザーの方が30%高かった。同様に,TV番組のダウンロードおよび視聴,オーディオ・クリップのダウンロードおよび聴取についても,ブロードバンド・ユーザーの方がナローバンド・ユーザーの利用率と比べてそれぞれ29%と27%高い。

Scarborough Researchデジタル・メディア・サービス担当上級副社長のGary Meo氏は「Web 2.0環境でリッチメディアを利用し,コンテンツのアップロード/ダウンロードを快適に行うため,より高速なインターネット接続の需要が高まっていることは明らかだ」と述べている。

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