電気通信事業者協会(TCA)は2008年4月7日,2008年3月末時点の携帯電話・PHS契約数を発表した。事業者別の純増数は,ソフトバンクモバイルが11カ月連続で首位をキープした。

 ソフトバンクモバイルは前月比54万3900の純増。この数値の中には,3月1日からスタートしたディズニー・モバイルの契約数も含んでいる。

 純増2位はKDDIで同50万500増だった。KDDIの数字はauブランドとツーカーブランドを合計したもの。ブランド別では,auが前月比54万3100の純増で,3月31日付でサービスを停止したツーカーは同4万2600の純減だった(関連記事)。ツーカーには3月31日時点で,23万4100の契約数が残った形になるが,この分は4月1日0時で自動解約となった。KDDIでは4月以降に「同一電話番号でauを新規契約」と「携帯電話番号ポータビリティ(MNP)の転出」を受け付ける。

 3位はNTTドコモで同17万3700増となった。1台で2つの電話番号が利用できる「2in1」が3月3日から異なる名義で利用可能になったが(関連記事),今回から純増数の中に3月3日以降の2in1の契約分を含めている。

 3月28日から音声サービスを開始したイー・モバイルは(関連記事),同13万200増で4位となった。前月純減だったPHS事業者のウィルコムは,同1万8400の純増に転じた。

全体の契約数は2003年度以来の伸び

 2007年度の携帯電話・PHSの累計契約数は,前年度比564万1700増の1億733万9800となった。契約数が1億を超え市場の飽和が叫ばれているが,2007年度の純増数は2003年度以来最高の数字となっている。各事業者の累計契約数は,首位のNTTドコモが5338万7700,2位のKDDIが3033万9100,3位のソフトバンクモバイルが1858万6200,4位のイー・モバイルは41万1500となった。ウィルコムの累計契約数は461万5300となった。

 番号ポータビリティ(MNP)の利用動向は,転入と転出の差し引きでKDDIが7万5900の転入超過(auが7万8900増,ツーカーが3200減),ソフトバンクモバイルが6万800の転入超過,となった。NTTドコモは13万7000のマイナスだった。

 KDDIは3月末のau累計契約数を3010万5100とし,目標の「2007年度中に3000万契約」を達成した(関連記事)。ただ同時に目標としていたシェア30%達成は,結果的にシェア29.5%となり,わずかに届かなかった。なお2月に前月比8万2100と大幅な純増だったauのプリペイド契約数は,3月は同2万1500と減っている。