米調査会社のHarris Interactiveは米国時間2008年4月4日,携帯電話の利用に関する調査結果を発表した。それによると,米国の成人(18歳以上)の89%が携帯電話を所有しており,前年の77%から大幅に増加した。一方,家庭で固定電話を所有している成人は79%と前年から2ポイント減少し,5人に1人が固定電話に加入していないことがわかった。

 75%が複数の方法で電話を利用しているが,携帯電話しか使用しないという回答が全体の14%で前年の11%から3ポイント増加している。一方,固定電話のみの利用は9%で,前年の18%から大幅に減少した。

 携帯電話しか使用しないという回答の49%が18~29歳の若年層だったが,割合は前年の55%から減少し,中高年層の割合が増加している。特に30~39歳の割合が22%と急増した。40歳未満で大卒以上の学歴を持ち,世帯年収が7万5000ドル未満の成人に携帯電話しか使用しない傾向が高かった。

 18~29歳では,3分の1が携帯電話とインターネット電話のみを使用している。米疾病管理センターが2008年1月に全米で実施した国民健康調査での電話利用状況でも,同様の結果が発表されているという。

 Harris Interactiveでは携帯電話の利用は若年層から上の年齢層へと急速に拡大しており,今後10年で通信手段は完全に変わると予測する。特に若年層に対してのマーケティングや調査手法として,携帯電話やインターネットによるアプローチが主流になっていくと指摘している。

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