米ABI Researchは米国時間2008年3月25日,米国消費者のテレビ視聴とサービスの利用状況に関する調査結果を発表した。それによると,米国消費者の41%が高精細度テレビ(HDTV)を所有しているものの,HDTVサービスに加入している割合はそのうち56%にとどまった。

 有料TVサービスの利用者は66%で,そのうち60%は電話やインターネットといった他のサービスにも加入していた。しかし,プロバイダに満足している回答者は全体の54%に過ぎず,価格や顧客サービスに対する不満が多かった。

 一方で現在のプロバイダを選んだ理由として「選択肢が少ない」や「他に選択肢を知らない」を挙げた回答者が約30%にのぼるため,現時点でプロバイダは顧客離れを懸念する必要がないと,同社リサーチ担当ディレクタのJanet Wise氏は予測する。

 HDTV所有者のうち,ペイパービュー(PPV)サービスの利用者は45%。しかし利用頻度は「1カ月に1回以下」と少なかった。また,次世代テレビに対する関心は,インターネットからダウンロードしたコンテンツをテレビで視聴できるという点を除き,全体的に低かった。

 調査は2007年12月に,テレビやビデオを所有する米国消費者1002人を対象に実施したもの。

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