米NPD Groupは米国時間2008年2月26日,2007年における米国消費者の音楽入手動向に関する調査結果を発表した。それによると,消費者が入手した楽曲数は前年から6%増加したにもかかわらず,音楽購入支出の平均金額は1人当たり44ドルから40ドルへと10%減少した。

 支出額減少の主因は,音楽ダウンロードの急増にともなうCD販売数の低迷がある。NPDは,2007年に音楽CDの購入をやめた消費者は100万人にのぼると見積もる。中でも若者のCD離れが顕著で,音楽CDを1枚も購入しなかった10代の若者は48%にのぼり,前年の38%から拡大した。

 有料音楽ダウンロード・サービスの利用者数は,前年から500万人増え,2900万人に達した。現在,有料音楽ダウンロード・サービスは,音楽市場全体の売上高の10%を占めている。主な利用者の年齢層は36歳~50歳である。

 しかし,違法なファイル共有で入手される楽曲数も急増している。NPDによると,米国インターネット・ユーザーのうち,ピア・ツー・ピア(PtoP)で音楽ファイルを共有している割合は前年から横ばいの19%だが,共有ファイル数が激増しており,特に10代の若者の間でその傾向が高い。

 ちなみに,2007年に消費者が入手した音楽のうち,代価が支払われた音楽の割合は42%で,前年の48%から縮小した。

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