電気通信事業者協会(TCA)は2008年2月7日,2008年1月末時点の携帯電話とPHSの契約数を発表した。純増数トップの座は前月比20万700増でソフトバンクモバイルが9カ月連続でキープした。番号ポータビリティ(MNP)の利用動向でも,転入と転出の差し引きで5万1800増となり,「過去最高の伸びを記録した。MNPの開始以来トータルでも3万6200件のプラスに転じた」(ソフトバンクモバイル)という。

 2位には前月比8万2700増となったKDDIが入った。KDDIの純増数はauブランドと新規加入受け付けを停止しているツーカーブランドを合計したものであり,内訳はauが前月比11万6600増,ツーカーが同3万3900減である。「冬モデルの目玉であるKCP+搭載機(関連記事)が出遅れたため苦戦した。しかし1月頭に発売したAQUOSケータイ W61SHが人気を得たほか,ポイント・キャンペーンも好評で,なんとか持ちこたえた」(KDDI)という。MNPの利用動向は9600のプラスとなった。

 KCP+搭載機は2月に入ってようやく販売を開始(関連記事)。そのため「2月以降の数字は少し変わってくるだろう。今年度で累計3000万契約の目標を達成するためにスパートをかける」(KDDI)と語る。

7.2Mとエリア拡大が効いた

 3位には今月から毎月契約数を公開することになったイー・モバイルが入った。前月比3万2600増となった。「法人需要が増えているほか,2007年12月に開始した最大7.2Mビット/秒のサービスも対応機器が品薄になるほど好評。また2007年末にエリアを拡大したことも効いている」(イー・モバイル)と語る。

 4位は同1万9800増のNTTドコモという結果になった。同社の中村維夫社長が「905iシリーズがこれほど売れるとは思わなかった」(関連記事)と語るほど冬モデル端末が人気を集めているが,機種変更が中心で新規加入は少ない。「一部機種が品薄になったことも,新規が伸び悩んだ理由と考えている」(NTTドコモ)という。今後は品薄状態を解消していくほか,705iシリーズの本格的な発売によって巻き返しを図りたいという。なおMNPの利用動向は,6万1400件のマイナスとなった。

 携帯電話の契約数を事業者別に見ると,NTTドコモが5317万300で首位。これにKDDIの2963万7500,ソフトバンクモバイルの1781万4200が続く。イー・モバイルは23万8500。

 PHSの契約数は,ウィルコムが前月比9500増で累計462万6400契約となった。2008年1月7日24時にPHSサービスを終了したNTTドコモは同15万5300減であった(関連記事)。

■変更履歴
KDDIのMNPの利用動向を1万1600のプラスとしていましたが,au単体の数値でした。ツーカー分と合わせてKDDI全体では9600のプラスとなります。お詫びして訂正します。なお本文は修正済みです。[2008/02/07 19:19]