国連貿易開発会議(UNCTAD)はスイスで現地時間2008年2月6日,世界における情報通信技術(ICT)の普及状況について調査した結果を発表した。それによると,開発途上国におけるICTの利用は拡大しつつあるが,先進国との格差は依然として大きいという。
インターネットの普及率をみると,2002年は先進国が開発途上国の10倍だった。2006年はその差が縮まったものの先進国と開発途上国では6倍の開きがあった。しかし,経済が過渡期にある国では普及率が伸びており,なかでもベラルーシ(57%)とクロアチア(35%)が顕著だった。
ちなみに,2006年におけるインターネットの普及率が最も高い3カ国はオランダ(88.8%),ノルウェー(87.8%),ニュージーランド(78.8%)。日本は8位で68.5%だった。
ブロードバンドの普及率は2002年以降,先進国と発展途上国の格差が拡大している。普及率が高い上位10カ国は韓国(5位)や香港(10位)を除き,ほとんどが欧州諸国によって占められた。
しかし調査から,発展途上国では携帯電話が急速に普及していることが分かった。過去5年間に発展途上国における携帯電話の利用者数は約3倍に増え,現在では全体の58%を占めている。
成長率が高いのは,アジアやアフリカの国々である。たとえばガーナでは,2005年から2006年にかけて携帯電話利用者数が人口の8%から23%へと急増した。
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