フィンランドNokiaとドイツSiemensの合弁会社であるNokia Siemens Networksはフィンランドで現地時間2008年1月30日に,各国の情報通信技術(ICT)のインフラや活用状況の調査報告「Connectivity Scorecard」を発表した。それによると,ICT活用が最も進んでいるのは米国で,2位にスウェーデン,3位に日本が続いた。

 Connectivity Scorecardは政府,企業,消費者において,有線・無線ネットワークや携帯電話,パソコンなどのコネクティビティ技術が社会や経済の発展のためにどの程度活用されているかを,質および量の両面から10点満点で評価したもの。16カ国の平均は5.05点となった。

 首位となった米国では,企業における活用度は高いものの,ブロードバンド普及の遅れで消費者インフラの評価が低く,総合点では6.97点にとどまった。またこの種の調査で常に上位を占める韓国は,企業のICT活用度の評価が低く,今回の調査では10位となった。

 また,上位にランクされた国でも情報通信技術が十分に活用されているとは言えないと,Nokia Siemens Networksは指摘する。同社のIlkka Lakaniemi氏は,「今後のコネクティビティ技術の普及,活用によって大きな社会的,経済的効果が期待できるが,政府はインフラ整備だけでなく活用状況を考慮した政策を打ち出すべきである」と述べている。

 調査は世界経済フォーラム(WEF)の定義で「技術先進国」とされる16カ国を対象に,英London Business SchoolのLeonard Waverman教授とコンサルティング会社の米LECGが,Nokia Siemens Networksの依頼を受けて実施した。

■情報通信技術活用が盛んな国トップ16
順位     国         コネクティビティ・スコア
 1       米国                  6.97
 2       スウェーデン          6.83
 3       日本                  6.80
 4       カナダ                6.50
 5       フィンランド          6.10
 6       英国                  6.10
 7       オーストラリア        5.93
 8       ドイツ                5.52
 9       フランス              5.07
10       韓国                  4.78
11       香港                  4.46
12       イタリア              3.85
13       スペイン              3.56
14       ハンガリー            3.10
15       チェコ                3.11
16       ポーランド            2.18
出典:Nokia Siemens Networks

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