米NPD Groupは,米国の子供(9歳~14歳)によるデジタル・コンテンツの利用状況に関する調査結果を発表した。それによると,大半の子供が合法的にデジタル音楽を入手しているものの,依然として違法なダウンロードも多いことが分かった。

 同社によると,子供の70%がデジタル音楽をほぼ毎月ダウンロードしている。入手先として最も人気が高いサイトは米Appleの有料デジタル・コンテンツ配信サービス「iTunes Store」で,音楽をダウンロードする子供の49%が利用している。2位は無料で音楽を入手できる違法ファイル共有サービス「Limewire」(26%),3位はSNSサイトの「MySpace」(16%)だった。

 NPD Groupのバイスプレジデント兼エンターテインメント業界アナリストのRuss Crupnick氏は,「音楽業界は訴訟や啓蒙活動を通して,親が子供のデジタル音楽入手をしっかり監視するようになることを期待していたが,まだ多くの子供がピアツーピア(PtoP)型ファイル共有を利用している」と述べた。

 実際,インターネットを利用する子供の3分の2が「大人の監視なしでWebサイトにアクセスできる」という。また,誰が音楽ダウンロードを手伝うか尋ねたところ,59%が「すべて自分で行う」と回答した。

 違法なデジタル音楽のダウンロードは,悪意のあるソフトウエアがインストールされるなどの危険性もある。無料のデジタル・コンテンツを入手した子供は,ファイルのダウンロード前に「電子メール・アドレスの登録」(76%)や「スタンドアロンのソフトウエアのダウンロード」(47%)を求められている。

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