インドのTata Consultancy Services(TCS)は現地時間12月11日,企業のITプロジェクトに対する意識調査の結果を発表した。それによると,企業の3分の1がITプロジェクトで期待通りの結果が得られていないにも関わらず,43%がやむを得ないと考えている。この傾向はとりわけ,欧州(44%)とアジア太平洋地域(48%)で顕著だという。

 企業が頻繁に遭遇する問題は「期限までに終了しない」(62%),「予算オーバー」(49%),「保守管理費が予測を上回る」(47%)など。しかしこのような問題が発生していながら,「上司や取締役会は機敏に対応することなく,ITプロジェクトへの財政的な支援を継続している」という回答者が69%に達した。また,新しいシステムを導入したものの,社員が積極的に活用していないという企業が4分の1にのぼった。

 企業は自社のITサービスやアウトソーシング戦略を再考し,予算,期限,計画に基づいてITプロジェクトを遂行できる企業と提携すべきと,TCSはアドバイスしている。

 調査は米国,英国,フランス,ドイツ,インド,日本,シンガポール,スウェーデンの大手企業でITマネージャを務める中堅管理職800人を対象に実施したもの。

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