環境保護に取り組む非営利団体Greenpeaceは米国時間11月26日,電子機器メーカーなどの環境保全に向けた取り組みに関する調査結果を発表した。それによると,スウェーデンのEricssonとソニーの合弁企業であるSony Ericsson,および韓国のSamsungが同点で首位に並んだ。両社ともに,10点満点中7.7点を獲得した。最下位は調査を開始以来,初めて0点を記録した任天堂。また,これまでトップだったフィンランドのNokiaは9位に急落した。

 Greenpeaceは,各社が製品に使用している有害物質の量のほか,製品回収やリサイクルの取り組みなどを調べ,10点満点で評価した。6回目となる今回は,テレビやゲーム機のメーカーも調査対象とした。

 Sony Ericssonは,製品回収のレポーティングの改善や新モデルがPVC(ポリ塩化ビニル)フリーであることが評価された。またSamsungは,有害物質の排除などで大きく前進したことが高得点につながった。

 また,Nokiaが9位まで順位を落とした主な理由は,製品回収が徹底していなかったため。フィリピン,タイ,ロシア,インドなどの国々では,現地語による情報提供が不十分だったほか,製品回収サービスに関する店舗スタッフの知識が不足していた。また,これまで同社Webサイトに掲載されていた,回収場所に関する国別情報も削除されていたという。

 今回初めて調査対象に加わった任天堂は全カテゴリで0点だったため,今後の大幅な改善が望まれる。

 
■環境に優しいメーカーのランキング
--------------------------------------
順位       メーカー        得点
1        Sony Ericsson     7.7
1        Samsung           7.7
3        Sony              7.3  
3        Dell              7.3    
3        Lenovo            7.3                
6        東芝               7
6        LGE                7
6        Fujitsu-Siemens    7   
9        Nokia             6.7
9        Hewlett-Packard   6.7                   
11       Apple              6                      
12       Acer              5.7
13       Panasonic          5
13       Motorola           5  
15       シャープ          4.7
16       Microsoft         2.7
17       Philips            2
18       任天堂             0
--------------------------------------
出典:Greenpeace

[発表資料へ]
[調査レポート(PDF形式)]