米McAfeeは米国時間11月19日,ユーザーのタイプミスを悪用して,有名サイトに似たドメイン名に誘導する「Typo-Squatting(タイポ・スクワッティング)」について調査した結果を発表した。それによると,有名サイトのURLをタイプミスした場合,そのサイトに似たドメイン名を占有する悪質サイトに誘導される可能性は約7%だという。

 Typo-Squattingとは,Typo(綴り間違い)とSquat(占有する)を組み合わせた造語。知名度の高いサイトと酷似したドメインを取得し,何も知らずに訪れたユーザーから電子メール・アドレスを盗んだり,クリックスルーによる広告収入を得たりしている。

 Typo-Squattingのターゲットになりやすいカテゴリをみると,ゲーム関連サイトがトップで,占有サイトである可能性が14%だった。2位は航空会社のサイト(同11.4%),3位は大手メディア・サイト(同10.8%),4位は出会い系サイト(同10.2%)で,5位は技術およびWeb 2.0関連サイト(同9.6%)だった。

 調査から,子供をターゲットしている占有サイトが多いことも分かった。子供に人気が高い「webkinz.com」「clubpenquin.com」「neopets.com」といった有名サイトを狙うなど,18歳以下の子供をターゲットしている占有サイトが60以上あった。また,占有サイトの2.4%に相当する4万6000サイト以上では,アダルト・コンテンツを扱っており,その一部は子供向けサイトを狙ったものだった。

 国別にみると,有名サイトに似たドメインが占有されている可能性が高いのは,英国(7.7%),ポルトガル(6.5%),スペイン(5.9%)。低いのはオランダ(1.5%),イスラエル(1.1%),デンマーク(1.0%)となった。

 また,広告の自動配信サービスによって収入を得ている占有サイトが多く,占有サイトの19.3%において,某検索エンジンの広告が掲載されていたという。

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