ユーザビリティなどを調査する米User Centricは米国時間11月13日,米Appleの携帯電話「iPhone」におけるテキスト入力についての調査結果を発表した。それによると,iPhoneでのテキスト入力は,QWERTYキーボードを備えた携帯電話と比べ,入力ミスが多かった。

 調査では,iPhoneを1カ月以上使用しているユーザー,カナダResearch In Motionのスマートフォン「Blackberry」でQWERTYキーボードを使うユーザー,韓国Samsungの「Samsung E300」で数字キーを使ってマルチタップ入力をするユーザー,各20名を対象に実施した。同じメッセージを6件入力してもらい,入力スピードや入力ミスを比較した。

 iPhoneユーザーは,QWERTYユーザーと同程度のスピードで入力したが,入力ミスの数はメッセージ1件当たり5.6で,QWERTYユーザーの2.1と,数字キー・ユーザーの2.4を上回った。

 また,iPhoneを持たないユーザーに,iPhoneともう一方の携帯電話でテキスト入力を試してもらったところ,iPhoneユーザーとiPhoneを初めて使う人の間では,ミスの数に大きな違いがないことが分かった。ちなみに数値キー・ユーザーは,iPhoneのタッチパネルより,QWERTYキーですばやく入力することができ,ミスの数も少なかった。

 User Centricのマネージング・ディレクタであるGavin Lew氏は,「iPhoneの自動修正機能は便利だが,iPhoneを1カ月以上使っているユーザーも,購入当時と同じくらいの誤入力をしていることになる」と指摘する。「QWERTYキーボード付き携帯電話からiPhoneへの移行を考えているのであれば,店頭で入力方法に違和感を感じないか試した方がよいだろう」(同氏)。

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