米eMarketerが発表した米国オンライン広告市場に関する調査によると,米企業のオンライン広告支出額は2007年に214億ドルに達し,2011年には2倍近い420億ドルに拡大する見通し。

 企業は広告予算をオンラインにシフトしつつある。2007年にオンライン広告支出は前年比26.7%増加するが,テレビ,ラジオ,新聞,雑誌などの従来型メディアへの広告支出は同2.1%増にとどまる。

 実際,全米トップ100広告企業による広告支出額を2005年と2006年で比較した場合,従来型メディアへの支出が約2億3000万ドル減だったのに対し,オンライン広告は5億5800万ドル増加した。

 オンライン広告支出を形態別でみると,検索広告が2011年まで40%前後のシェアでトップを維持する。ディスプレイ広告が約20%のシェア,求人広告が約17%のシェアでそれぞれ推移する。また,動画広告を含むリッチ・メディアはシェアを現在の8.2%から13.1%へと拡大する。

 eMarketerによると,主に金融引き締めなどの影響で企業が広告予算を削減しているため,2007年と2008年のオンライン広告支出は以前の予想ほど伸びないという。しかし,マーケティング費用を削っている不動産会社などがかつて大量購入していた低コストのディスプレイ広告を,他の広告会社が購入することで縮小幅はやや緩和されるだろうとしている。

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