大量導入が目立った7月のPC，サーバーとデスクトップはデルの圧勝，ノートの台数はレノボが制す

日経マーケット・アクセス

2007.10.15

調査内容	2007年7月に導入したパソコン・サーバー，デスクトップ・パソコン，ノート・パソコン
調査時期	2007年8月中旬
調査対象	ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答	2138件（978件）（　）内は情報システム担当者の有効回答数

　日経マーケット・アクセスが，ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った調査で，2007年7月に導入したパソコンのメーカーと台数を聞いた（複数回答）ところ，パソコン・サーバーとデスクトップ・パソコンは購入台数でデルが2連覇，ユーザー数は2006年9月実績（2006年10月調査）以来のデルの11連覇。ノート・パソコンもユーザー数はデルが制し，ノートの購入台数はレノボ・ジャパンがトップという結果だった。

　パソコン・サーバーの購入台数は，前回2007年7月調査（2007年6月導入実績）と前々回2007年6月調査（2007年5月導入実績）の2カ月連続して，首位メーカーが2位以下に4倍以上の大差を付けていたが，今回は比較的僅差に終わった。

　今回，パソコン・サーバー購入台数の1回答平均は10.2台で，2007年の年初来最高だった前回2007年7月調査の18.5台からはほぼ半減した。これに対して，デスクトップ型パソコンは前回2007年7月調査（39.5台）の約1.7倍の同65.9台，ノート型パソコンは7月調査の約25％増の同53.9台で，ともに2007年初来の最高平均台数を更新している。

　ただし今回，デスクトップ型とノート型の“大量一括導入”回答が目立った。集計から除外しているコンピューター関連業種（「調査概要」参照）以外の一般業種の回答で，「1回答で1メーカー製品を1000台以上」の“大量一括導入”がデスクトップ型で3件，ノート型で2件あった。業種別で見ると金融/証券/保険業で3件，製造業とその他業種で各1件である。デスクトップ型は今回，2位に日立製作所が躍進，3位レノボと4位富士通も1000台以上で，2007年3月実績以来のハイレベルの争いだったが，デスクトップ型の1位デル，2位日立，3位レノボは，いずれも「1回答で1000台以上」の“大量一括導入”回答を含んでいる。

　ノート型の購入台数も，前回調査の2007年6月実績に続いて，1位メーカーから5位メーカーまで1000台以上の活況。前々回2007年6月調査（2007年5月導入実績）首位のレノボがトップに返り咲き，日本IBMも3位に食い込んだが，この両社はともに「1回答で1000台以上」の“大量一括導入”回答を1件ずつ含む。これを除外してしまうと，レノボとIBMの台数を合わせても，2位の富士通や4位のデルの台数を下回ってしまうほどだ。

　これら「1回答で1000台以上」の大量一括導入回答の5件分を除外すると，デスクトップ型の平均導入台数はほぼ半分の31.4台，ノート型の平均台数も約3割減の36.7台となり，ともに前回2007年7月調査の平均台数を小幅ながら下回る。

■調査概要
　日経マーケット・アクセスが，ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に，回答者の勤務先の情報システムの構成要素としてのパソコンの導入状況を聞いた。当該月に正式発注や契約など購入が確定したもののみが対象で，「過去に発注済みのパソコンが当該月になって納品されたもの」「回答者の個人用パソコンの購入」は除外している。
　2007年2月調査（2007年1月の導入実績）の記事まで，「x社のパソコンをy台導入した」という回答1件を，x社についての「購入製品のメーカー数」1件と表現してきたが，2007年3月調査の記事から，x社についての「ユーザー数」1件という表現に変更した。つまり「ユーザー数イコール有効回答数」であり，導入したパソコンの実利用者数を聞いたものではない。
　また，本調査では1企業・組織からの複数の回答を有効としている（「所属企業・組織で情報システムを担当している」と明示した回答者であれば，「全社情報システム部門」に限定せず，「事業所」や「部門」や「ワークグループ」の情報システム担当者も，有効な回答者として認めている）ため，「ユーザー数イコール導入企業数」とは断言できない。
　2006年12月調査から「業種がコンピュータ関連で，当該メーカーの全導入台数の過半数を占める」大量一括導入の回答を集計対象外とした。今回の2007年8月調査では，パソコン・サーバーでは10台（1回答あたり約0.05台に相当），デスクトップ型で200台（1回答あたり約0.7台に相当），ノート型で100台（1回答あたり約0.3台に相当）分の回答を集計対象から除外した。
　調査実施時期は2007年8月下旬，調査全体の有効回答は2138件，「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務（企画立案・設計・開発・運用・予算承認など）を担当している」とした実質的な有効回答は978件。