電気通信事業者協会(TCA)は10月5日,2007年9月末時点の携帯電話・PHS契約数の速報値を発表した。事業者別の純増数は,前月比19万8300増のソフトバンクモバイルが5カ月連続で首位をキープした。

 純増2位のKDDIは同15万8000増。なお,この数字はauブランドとツーカーブランドを合計したもの。ブランド別では,auが同19万6700の純増で,新規加入の受け付けを停止しているツーカーが同3万8700の純減だった。

 一方,3位のNTTドコモは前月比3万7500の純増。純減は脱したものの,依然としてソフトバンクモバイル,KDDIに水をあけられている。

 イー・モバイルは6月末から比べて6万2100の純増となった。同社は,6月末,9月末,12月末,3月末という四半期単位で契約数を発表している。

 携帯電話全体では,前月比45万5900増の累計9933万3600(イー・モバイルの契約数を含む)となった。各事業者の累計加入者数は,首位のNTTドコモが5294万1700,2位のKDDIが2921万7100(うちauが2874万4000,ツーカーが47万3100),3位のソフトバンクモバイルが1705万2500である。4位のイー・モバイルは12万2300となった。

 なお,NTTドコモの値には端末1台で2契約できるサービス「2in1」の数字を含まない。2in1を利用して2回線分の契約をしている場合でも,集計上は1契約とカウントしている。2in1の契約数は前月比1万2800増で累計で15万2200になった。

 TCAの発表では,純増数の契約種別内訳も示している。自動販売機や防犯器具などに利用する通信モジュールは,NTTドコモが前月比3万1300増の累計124万7300契約,KDDIが同1万4200増の累計77万5700契約,ソフトバンクモバイルが同100増の累計1600契約となっている。

 プリペイド契約の増減については,NTTドコモが前月比300減の4万2000契約になった。KDDIは,auが前月比6600増の累計45万3500契約,ツーカーが同1万1400減の累計29万1300契約。ソフトバンクモバイルは,同3万6700減の140万5300契約となった。

 番号ポータビリティ(MNP)の利用動向は,転入と転出の差し引きでKDDIが同5万1700増(auが5万2900増,ツーカーが1300減),ソフトバンクモバイルが同2万6000増となった。前月のMNPによる増減数はKDDIが7万1200,ソフトバンクモバイルが1万8900であり,両社の差は徐々に縮まっている。一方,NTTドコモは前月比7万7700のマイナスで,ひとり負けが続いている。

 PHSは,ウィルコムが前月比300増の累計464万5500。純減から回復したものの微増に終わった。2008年1月7日にサービスを終了する予定のNTTドコモのPHSは,同2万100減の31万300だった。PHS全体では,前月比1万9800減の累計495万5800となった。