米J.D. Power and Associatesは米国時間9月19日,米国家庭ユーザーのインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)に対する調査結果を発表した。それによると,高速インターネット・サービスの加入者は,ダイヤルアップ・サービスの加入者よりもプロバイダに対する忠誠度が低いことが明らかになった。

 高速サービス加入者のプロバイダに対する忠誠度が42%だったのに対し,ダイヤルアップ加入者の忠誠度は51%だった。顧客満足度も,高速サービス加入者よりもダイヤルアップ加入者の方が高い。ダイヤルアップ加入者の2007年の満足度は前年比13ポイント高い709ポイント(最高は1000ポイント)。一方,高速サービス加入者の満足度は,前年から13ポイント低い680ポイントだった。

 高速サービス加入者は引き続き増加しており,インターネット利用者の65%に達しているが,残りの35%はまだダイヤルアップ・サービスを利用している。2007年の高速インターネットの使用料は,前年から1カ月あたり2ドル高くなり平均44.9ドルだった。これに対し,ダイヤルアップ・サービスは前年から0.12ドル安くなり平均17.81ドルとなった。

 その他の主な調査結果は次の通り。

  • 2007年には,高速サービスを利用する世帯の70%が接続障害を経験しているのに対し,ダイアルアップを利用する世帯ではこの割合が51%だった
  • 過去12カ月間でインターネット・プロバイダを変えたダイヤルアップ・ユーザーは9%。これらユーザーのうち,別のダイヤルアップ・プロバイダに切り替えた割合は74%だった
  • ダイヤルアップ加入者は高速サービス加入者と同じぐらいインターネットを利用しており,それぞれのサービスに加入しているユーザーの17%は1週間あたり平均30時間以上インターネットを利用している
  • インターネット・ユーザーは,プロバイダが提供するWebメールよりも,「Google Gmail」「MSN Hotmail」「Yahoo! Mail」「AOL Mail」といったサードパーティのWebメールをメインの電子メールとして利用している割合が高い。Webベースの電子メールを利用する割合は,高速サービス加入者が63%でダイヤルアップ加入者が38%だった
  • ISPごとの顧客満足度をみると,ダイヤルアップ接続の上位3社は米EarthLink,米MSN,NetZero。高速サービスの上位3社は,東部がEarthLink,米Cablevision,米Verizon,南部がEarthLink,米Road Runner(BHN),Verizon,西部が米Qwest,Verizon,EarthLink,中北部がVerizon,米WOW!,EarthLinkだった

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