調査内容 主要インテグレーターに対する利用意向
調査時期 2007年7月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 2026件(794件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数

 日経マーケット・アクセスがITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った2007年7月調査での,システム・インテグレーター(SIer)の主要企業への「今後利用したい」(利用意向)ランキングは,首位がNECネクサソリューションズ(30.6%),2位にNECフィールディング(21.5%)で,NEC勢がトップ2を占めた。この両社は前回2007年4月調査でも,7位と8位に入っている(利用意向率はフィールディングが17.1%,ネクサが17.0%)。今回は7位に後退したが,NECソフトも前回(4位)より利用意向率を0.2ポイント上げている。「今後利用したいSIer」という観点では,NEC勢の強さが目立つ。

 3位から6位は富士ゼロックス(21.1%),リコー(20.0%),大塚商会(19.1%),キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ,18.9%)と,事務機器に強く全国に営業・サービス網を持つSIerが並んだ。ゼロックスは前回調査での首位(利用意向率22.1%)からやや後退したものの,高い支持率を維持。大塚商会(前回18.1%),リコー(同16.7%),キヤノンMJ(同15.8%)の3社も,前回調査とほぼ同レベルの支持を得た。

 前回の利用意向率上位SIerの中では,野村総合研究所(前回18.8%)が8.6ポイント減で下位に沈んだが,13.6ポイント増を記録したNECネクサと同様,「対象SIerのビジネス領域と職務上接点がある」とした有効回答数自体の少なさがブレを大きくしている。

 今回調査で有効回答数100以上を得たSIerは,図示した34社のうち15社。その中で前回の利用意向率との差が最も大きいのは,10位に上昇した富士通ビジネスシステム(前回は31位)の6.8ポイント増,次いで日立情報システムズの5.0ポイント減であった。

 ちなみに,「職務上接点がある」という条件を外した「今後利用したい」の回答票数ベスト5は,リコー(64票),大塚商会(55票),キヤノンMJ(46票),NECフィールディング(43票),NTTデータ(40票)だった。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,情報通信製品/サービス・ベンダーとシステム・インテグレーター(SIer)の主要企業各68社について,《今後利用したい》と感じるかを聞いた。
 「対象SIerのビジネス領域と自分の職務領域には接点がある」とした回答者の数nを100%として,n=30以上を得たSIer50社を掲載した。ちなみに「接点がある」とした回答者の数が有効回答数(30)にわずかに届かずトップ3入りを逃したが,,IBMビジネスコンサルティングサービス(n=29)が31.0%,東芝情報機器(n=27)が29.6%の回答者から「今後利用したい」との支持を得ている。
 2007年4月調査から評価対象のベンダー/SIerリストを見直し,ベンダーではグーグル,アマゾン ジャパン,楽天,ヤフー,USENなど,SIerではアビーム コンサルティング,アクセンチュア,ベリングポイント,EDSジャパン,菱洋エレクトロ,丸紅インフォテックなどを評価対象外とした。今回の7月調査では評価対象のベンダー/SIerリストに各3社を追加。ベンダーではアッカ・ネットワークス,インフォプリント・ソリューションズ・ジャパン(旧IBMプリンティング・システムズ事業部),アラクサラネットワークス,SIerではアイ・ティ・フロンティア,シーエーシー(旧コンピュータアプリケーションズ),NECトータルインテグレーションサービス(旧日電東芝情報システム)である。評価対象企業全136社のリストは,本調査の設問の原文とともに,日経マーケット・アクセスの有償会員向けサイト「日経MA-INDEX 企業情報システム」で公開している。
 調査実施時期は2007年7月中旬,調査全体の有効回答は2026件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は794件。

図●主要システム・インテグレータ34社に対する「利用希望」
(「対象SIerのビジネス領域と自分の職務領域に接点がある」とした回答者の中での比率,n=30以上)