米JupiterResearchは米国時間9月4日,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイトにおける口コミ(バイラル)マーケティングの効果に関する調査結果を発表した。それによると,バイラル・マーケティングは期待したほど成果をあげていないという。

 過去1年のバイラル・マーケティングにおいて,SNSユーザーが家族や友人に口コミ宣伝した割合はわずか15%だった。

 SNSサイトで他ユーザーへの影響力が大きい「インフルエンサ」と呼ばれるユーザーにターゲットを絞ったマーケティングは人気の高い手法だ。しかし期待はずれの結果から,マーケティング担当者の55%は来年,この手法を削減する予定である。

 JupiterResearchはバイラル・マーケティングの成果が上がらない原因として,マーケティング担当者が対象となる視聴者の傾向を深く理解していないためと指摘する。同社アナリストのEmily Riley氏によると,バイラル・マーケティング担当者は,すべてのインフルエンサに同一の広告を配信することが多い。「異なるインフルエンサのグループは,異なる広告キャンペーンに反応するだけでなく,他のユーザーに影響を与える手段もそれぞれ異なる」(同氏)。

 また,比較的年齢の高いオンライン・ユーザーのほうが,若いユーザーよりも,広告メッセージを友達に転送したり話したりする傾向が高いことも分かった。

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