米In-Statは米国時間の8月20日,第4世代(4G)ワイヤレス技術に関する調査結果を発表した。4Gワイヤレスは今なお定義などが明確になっていない部分が多く,国際基準の要件が明らかになるのは2008年あるいは2009年になると一般には考えられているが,徐々にその中核技術の概要が見え始めてきたという。

 4Gワイヤレスについては,現在Long Term Evolution(LTE),Ultra Mobile Broadband(UMB),IEEE 802.16m WiMAXの3つが中核技術として期待され,それぞれ大手企業が支持している。LTEはスウェーデンのEricsson,UMBは米QUALCOMM,802.16m WiMAXは米Intelである。

 LTE,UMB,802.16m WiMAXの実装は,初期段階では期待ほどの性能を発揮できない見込みで,のちの強化と,場合によっては他の技術と組み合わせることで4Gの形を成すようになるという。

 In-Statの調査では,4Gワイヤレスに最も期待する条件として,OFDMA(直交周波数分割多元接続)ベースであること,100Mbpsの通信速度をサポートすることの2点が挙げられている。

 ただし4Gワイヤレス技術の普及については,実際の採用はなかなか進まず,モバイル通信事業者はより広範囲をカバーできる既存のEV-DOあるいはHSPA(High-Speed Packet Access)ネットワークを専ら利用するというのが一般的な見方だ。現在はGSM/EDGEが圧倒的主流を占めており,4Gワイヤレスのサービス開始は2010年から2012年ごろになる見込み。

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