米Yankee Groupは米国時間7月6日,世界のゲーム内広告市場に関する調査結果を発表した。それによると,同市場の規模は2006年の7770万ドルから2011年には9億7130万ドルへと,指数関数的な勢いで急成長を遂げるという。

 2006年にテレビ,新聞,ラジオ,雑誌といった従来メディア向け広告が36億ドル増えたのに対し,インターネット向け広告は43億ドル増加した。広告がオンライン・メディアに軸足を移すにつれ,ゲーム内広告やその配信ネットワークも急伸しているという。

 ゲーム内広告のタイプ別にみると,ユーザーの属性や利用時間帯,地域などに応じて配信する2次元のダイナミック広告が,あらかじめゲームに広告素材を埋め込むスタティック広告を侵食する見通しだ。しかし,ゲーム内の小道具にあらかじめ広告を埋め込む固定型プロダクト・プレイスメントは,2011年まで継続的に成長する。

 ゲーム内広告を表示するゲームの数は,2008年までに倍増する。また短期的には,ダイナミック広告の成長をけん引するのは,パソコン向けゲームとなる。

 Yankee Group,Consumer Researchグループ,デジタル・エンターテインメント担当ディレクタのMichael Goodman氏は,「広告主が,ゲームを取り巻く環境に大きな広告機会を見いだし始めたことから,ゲーム内広告に対する投資が加速化している。ただし,ブランド認知度を高めながらもゲーム感を損なわないようにすることが重要」と述べている。

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