米国の非営利調査機関Pew Internet & American Life Project(PIP)は米国時間7月5日,米国家庭のブロードバンド接続状況に関する調査結果を発表した。それによると,2007年2月時点で米国成人の47%が家庭でブロードバンド接続を利用しており,2006年同時期の42%,2005年同時期の30%から堅調に増えている。また,インターネットに接続可能な家庭のうち,70%がブロードバンド接続,23%がダイヤルアップ接続だった。

 家庭のブロードバンド接続率を年齢別にみると,65歳以上が15%,50~64歳が40%で,いずれも前年に比べ2ポイント増えた。世帯年収別では,3万~5万ドルの家庭が46%(前年比3ポイント増),3万ドル未満の家庭が30%(同9ポイント増)となった。PIPは「中程度の収入と高齢者の世帯が多くブロードバンド接続を導入し始めたため,全体の導入率が増えた」と分析している。

 居住地域でみると,地方世帯の導入率が31%,都市郊外世帯が49%,都市世帯が52%だった。また,アフリカ系米国人世帯の導入率は40%となり,前年に比べ8ポイント増えた。

 こうしたデータから,PIPは「米国のブロードバンド接続導入状況において,利用者属性間の差は小さくなってきた。収入や人種の違いが導入率に与える影響は少なくなりつつある」と指摘する。

[発表資料(その1)]
[発表資料(その2)]