米PricewaterhouseCoopers(PwC)は米国時間6月21日,世界のエンターテインメント/メディア市場の今後の展望について調査した結果を発表した。それによると,同市場は今後も高い伸び率を維持する。2011年まで年平均6.4%で成長し,2兆ドル規模に達する見込み。2006年から2011年における市場成長の約50%は,オンラインおよびワイヤレス・テクノロジがけん引する。

 デジタルおよびモバイル分野は2011年までの5年間,2けたの成長率で拡大し,1530億ドル規模に達する見込みである。統合環境(家庭内コンピュータ,ワイヤレス携帯機器,テレビの複合環境)に対するエンターテインメント/メディア配信分野も,同期間に2けた成長で伸び,市場全体の売上高の50%超を占めるようになる。

 同社の分析によると,ブロードバンド導入家庭は,同期間に3億世帯増え,5億4000万世帯となる。また,ワイヤレス契約者数も11億人増の34億人に達する。

 広告分野は年平均5.4%で成長し,2006年の4070億ドル規模から2011年には5310億ドルへと拡大する。広告媒体としては,インターネットが最も成長著しく,年平均18.3%の伸び率で,2011年には730億ドル規模。広告市場全体の14%を占める見通しだという。

 2011年におけるエンターテインメント/メディア市場を地域別にみると,米国が7540億ドル規模(年平均成長率5.3%)で最大シェアを占めるが,成長速度は最も遅い。EMEA(欧州,中東,アフリカ)は6170億ドル規模(同5.5%)。アジア太平洋地域は最も早い速度で成長し,4700億ドル規模に達する(同9.6%)。中南米は680億ドル規模(同8.9%),カナダは470億ドル規模(同5.6%)。

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