米DoubleClickは米国時間6月6日,2007年第1四半期の検索広告マーケティングに関する調査結果を発表した。それによると,売上高ベースのキャンペーンは前年同期比で28%成長し,取引件数は同38%増加した。しかし,コストの上昇や,検索をブランディングに使う広告主が増えたことから,全体的なROI(投資回収率)は43%低下した。

 第1四半期は,単価の高いキーワードの増加が,CPK(キーワード単価)とCPC(クリック単価)を押し上げた。また,広告キャンペーンで使われたCPCが1ドル以上のキーワードは,平均で前年同期と比べ6倍以上多かった。1カ月間に少なくとも1度はクリックされたアクティブ・キーワードの数は,前年同月から54%増加した。

 また,インターネット広告の標準策定団体であるInteractive Advertising Bureau(IAB)と米PricewaterhouseCoopers(PwC)が同日発表した調査結果によると,2007年第1四半期のオンライン広告市場は売上高が過去最高の49億ドルに達した。前年同期の38億ドルから26%,前期の48億ドルから2%増加したという。

 IAB社長兼CEOのRandall Rothenberg氏は,「売上高が安定した成長をみせているのは,オンライン広告に対する広告主の信頼性が増したため。オンライン広告はターゲットにしたい消費者に効率よくリーチできるだけでなく,その効果を測定してデータを有効活用できる点が評価されている」と説明している。

[発表資料(DoubleClickのプレス・リリース)]
[発表資料(IABのプレス・リリース)]