日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った2007年4月調査では,国内の主な情報通信製品/サービス・ベンダーとシステム・インテグレーター(SIer)を対象にユーザーのイメージ(その会社の存在感と,現在の勢い),および今後の利用意向を調査した。

 企業・組織の情報システム担当者が「自分の仕事と接点がある」と感じているベンダー/インテグレーターのトップは今回も「マイクロソフト」(85.1%)で,前回2007年1月調査(78.9%)に続き他社を大きく離している。2位は「アドビシステムズ」が68.6%。アドビは2006年10月調査の4位(60.0%)から前回調査では7位(54.7%)に下がっており,変動が激しい。

 以下「接点がある」率の上位は,常連の「NTT東日本/NTT西日本」(65.8%,前回調査では68.9%)が3位に入ったのに次いで,前回は50.0%(前々回は53.2%)だった「日本オラクル(シーベル、ピープルソフト、JDエドワーズ、Retekなどを含む)」(61.8%)が急浮上。5位もオラクルと同様の位置から「シマンテック」(50.0%→53.3%→今回は59.0%)が上がってきた。

 逆に「接点がある」率が大きく下がったのは,前回,前々回と約62%をキープしていた「デル」(今回は56.1%)。前々回50.0%から前回62.9%に急浮上した「トレンドマイクロ」も,今回は54.7%へ後退してシマンテックに抜かれた。前回47.1%で13位に食い込んだ「サイボウズ」も,今回は39.4%と「接点がある」率を下げている。

 今回の調査でSIerとして回答者に評価を求めた企業の中で,「接点がある」という評価で上位30社に食い込んだのは,事務機器に強い富士ゼロックス(40.6%,前回44.2%),リコー(37.2%,前回41.7%),大塚商会(35.5%,前回38.7%)の3社と,今回初めて上位30社入りした富士通サポート&サービス(31.6%,前回は26.7%)。過去2回は上位30社入りしていたNTTデータ(前回35.5%)は,今回29.0%でランク外となった。

 明日(6月7日)と次週6月11日公開の記事では主要ベンダー,SIerに対するユーザーのイメージ(存在感と現在の勢い)を,6月12日と13日公開の記事では主要ベンダー,SIerに対する利用希望の結果を紹介する予定だ。

◆注
 調査実施時期は2007年4月中旬,調査全体の有効回答は1688件,うち情報システム担当者の有効回答は783件。
 情報通信製品/サービス・ベンダーとSIerの主要企業について,「自分の職務領域はこの企業と接点がある」と感じるか,「ない」と感じるかを聞いた。「接点がある」「ない」のどちらも選ばなかった回答は有効回答数(図中のn)に含めていない。「接点がある」率上位30社を掲載した。

図●「職務(情報システム業務)で接点がある」と感じるシステム・インテグレーター,システム関連ベンダー