中国のCCID Consultingは現地時間5月8日,中国のLinuxソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。それによると,2007年第1四半期におけるLinuxの売上高は3100万元(約403万ドル)で,前年同期から30.9%増加した。Linuxが非組み込み型OS市場全体で占める割合は2.5%とわずかだが,最も急速に普及しているOSだという。

 同社によると,2008年の北京オリンピックや2010年の上海万博などが,中国のIT化を促し,ソフトウエア市場全般の成長に貢献している。また政府による支援も,Linux市場の拡大を後押ししている。しかし,米Microsoftが2006年末に「Windows Vista」をリリースしたことから,2007年第1四半期はLinuxの成長が減速した。同四半期における需要の大半はサーバー向けLinuxだったという。

 Linuxの普及状況を業界別にみると,政府機関での導入が最も進んでおり全体の34%を占める。以下,金融サービスの22.5%,電気通信の21.2%,教育機関の10.4%と続く。

 なお同社は,2007年第2~4四半期にかけて中国Linux市場の競争が激化すると予測している。

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