電気通信事業者協会(TCA)は5月9日,2007年4月末時点の携帯電話・PHS契約数を発表した。携帯電話事業者別の純増数では,KDDIが前月比24万9400増となり9カ月連続で首位の座を守った。2位には同16万3600増のソフトバンクモバイルが浮上し,NTTドコモは同6万5800増と3位に転落した。

 KDDIの純増数はauとツーカーの数字を相殺したもの。auは前月比36万3700増,新規加入の受け付けを停止しているツーカーは同11万4300の純減だった。ツーカーは2008年3月31日にサービスを終了する。

 番号ポータビリティ(MNP)の利用動向は,KDDIの圧勝が続くもソフトバンクモバイルが純増に転じた。KDDIは,転入と転出を差し引いて8万4700の増加。au単独が8万8600の増加,新規加入を停止しているツーカーが3900の減少を合わせた結果である(ツーカーからauへの同番移行はMNPの対象外)。残る2社は,ソフトバンクモバイルが転入と転出の差し引きで4700増とMNP開始以来初めて増加に転じた。NTTドコモは差し引き8万9400の減少だった。

 4月はソフトバンクモバイルの好調さが目立った。MNPで増加に転じたうえ,月間純増数がKDDIに近づいた。同社はこの要因を「新年度が始まる4月は,家族単位,友人単位で契約が動きやすい。1時~21時まで通話定額になる『ホワイトプラン』が,そういった方々に選んでもらえたのではないか」と分析する。

 各事業者の累計加入者数は,首位のNTTドコモが5268万6900,2位のKDDIが2843万7800(うちauが2768万500,ツーカーが75万7300),3位のソフトバンクモバイルが1607万2100。携帯電話全体では,前月比47万8900増の累計9719万6800となった。

 PHSは,ウィルコムが前月比6万2600増で累計458万9700。2007年中にサービスを終了する予定のNTTドコモのPHSは,同2万2600減の43万500だった。PHSの累計加入者数は同4万増の502万200と,2004年6月以来およそ3年ぶりに500万加入を突破した。

[発表資料]