日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った調査で,2007年1月の「IT予算執行率INDEX(平均の予算執行率)」を回答者の企業規模(下記注釈参照)ごとに比較した。

 前回2007年1月調査での2006年12月実績では「利用者1000人以上」の大規模ユーザーの予算執行率INDEXが-2.0%だったが,今回は3ポイント・ダウンして,前々回(2006年12月調査での2006年11月実績-5.3%)なみの-5.0%に戻った。回答の内訳を見ると前回調査では4.0%あった「50%超の超過」の比率が,今回は0%に減ったのが主な変化だ。

 「利用者300人以上1000人未満」の中規模ユーザーは,前回調査の-2.9%から今回は-1.3%。このクラスは初回2006年9月調査(2006年8月実績)以来6回連続で予算執行率はマイナスだが,2006年10月調査での-8.5%を底に,4カ月続けて約2ポイントずつ縮小している。

 「利用者300人未満」の小規模ユーザーの予算執行率INDEXは,今回は-4.3%で約2ポイント上昇(前回調査は-6.4%)。初回2006年9月調査でのピーク値+0.8%には遠いが,前々回2006年12月調査の-5.0%を上回り,第2回(2006年10月調査)の-3.3%に近づいた。回答の内訳を見ると「予算未消化」側の比率が,前回調査での24.2%から,今回は20.2%に減少している。

◆注
 調査実施時期は2007年2月中旬,調査全体の有効回答は1150件,うち情報システム担当者の有効回答は484件。
 本文中の「予算執行率INDEX(平均の予算執行率)」は,選択式回答の「50%超の未達」を-65%,「20%~50%の未達」を-35%,「10%~20%の未達」を-15%,「10%未満の未達~10%未満の超過(ほぼ予算通り執行)」を0%,「10%~20%の超過」を+15%,「20%~50%の超過」を+35%,「50%超の超過」を+65%に換算して加重平均した。
 「企業規模」は,「回答者が担当・関与する情報システムを利用している就業者数(従業員,パート/アルバイト,派遣就業者を含む)」について聞いたものである。

図●2007年1月の企業規模別IT予算執行率