タブレットコンピュータ市場に関する調査によると、2014年第1四半期(1~3月)の世界出荷台数は5600万台で、前年同期の5900万台を下回った。米AppleがiPadの初代機を市場投入して以来、タブレットの出荷台数は一貫して増加していたが、今回初めて前年割れとなった。Wall Street JournalCNETなどの米メディアが現地時間2014年7月10日に市場調査会社、米NPD DisplaySearchのレポートを引用して報じた。

 それによると、前年割れとなった要因の1つは、画面サイズの小さなタブレットの需要低下。中国をはじめとする新興国市場では5.5インチ以上の大型スマートフォンに人気があり、小型タブレットの顧客を奪っている。米GoogleのNexus 7、米Amazon.comのKindle Fire HDX 7、米AppleのiPad miniに代表される7~7.9型端末の全出荷台数に占める比率は昨年、58%だった。だがNPD DisplaySearchはこうした小型端末は昨年がピークで、2014年以降の比率は徐々に低下していくと見ている。これに対し8~10.9インチ端末は増加し、4年後には7~7.9インチを上回るという。また昨年、わずか数パーセントだった11インチ以上の端末は、4年後に10%を超えると予測している。

 NPD DisplaySearchによると、2014年の世界タブレット出荷台数は2億8500万台となる見通し。これは先に報告していた3億1500万台から下方修正した予測値。また今年の出荷台数は前年比14%増となるが、この伸び率はその後徐々に低下し、2017年には1ケタ台になるとしている。

[NPD DisplaySearchの発表資料]