米IDCと米Gartnerはそれぞれ現地時間2014年7月9日、世界のパソコン市場に関する調査結果(速報値)を発表した。それによると、2014年第2四半期の同市場は2年ぶりの改善となった。

 IDCのデータでは、第2四半期の世界パソコン出荷台数は7436万台で、前年同期を1.7%下回ったものの、2012年第2四半期以降で最も小幅な減少率にとどまった。当初は前年同期比7.1%減と予測していた。

 IDCは、企業におけるパソコンの買い換え需要が続き、消費者による関心が回復していることが要因だと分析している。「Windows XP」のサポート終了も、新バージョンへの移行を後押しした。ただし、「好調に思える数字は、昨年の低迷の反動によるものが大きい」と指摘している。

 米Gartnerが発表したデータでは、第2四半期の世界パソコン出荷台数は7576万台で、前年同期をわずかに0.1%上回った。「8四半期連続で前年実績を下回ったが、ほぼ横ばいに回復した」と述べている。しかし地域によって状況は異なり、「成長市場では安定傾向が見られるが、新興市場では低価格タブレットの影響で需要が落ちている」という。

 ベンダー別出荷台数を見ると、IDCとGartnerともに、中国Lenovo Group(聯想集団)を1位、米Hewlett-Packard(HP)を2位、米Dellを3位としている。Lenovoは出荷台数が前年同期と比べ約15%増加し、20%近いシェアを占めた。HPの出荷台数は約9~10%増加、米Dellは約13%増加と、特にトップ3は好調だった。

[発表資料(IDCのプレスリリース)]
[発表資料(Gartnerのプレスリリース)]