写真1●デルSonicWALL事業の藤岡健氏
写真1●デルSonicWALL事業の藤岡健氏
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写真2●デル・SonicWALLが2014年9月に発売する「SuperMassive 9800」
写真2●デル・SonicWALLが2014年9月に発売する「SuperMassive 9800」
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写真3●Dell SonicWALL Product Line ManagerのSwarup Selvaraman氏
写真3●Dell SonicWALL Product Line ManagerのSwarup Selvaraman氏
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 デルは2014年7月8日、セキュリティソフトウエア事業「SonicWALL」の日本市場への本格参入に際して、事業戦略説明会を開催した。SonicWALLはデルが2012年に買収した米SonicWALL(関連記事:Dell、ネットワークセキュリティのSonicWALLを買収へ)から引き継いだ事業である。

 日本市場における営業責任者であるアウトサイドリージョンセールスディレクター ジャパンカントリーマネージャー - セキュリティソフトウェアの藤岡健氏(写真1)は「SonicWALLはネットワークファイアウオールのうちUTM(統合脅威管理)機能を備えた機器や、メールセキュリティ分野で高い技術力を持つ。他社製品に比べてコストパフォーマンスが高く、同一レベルの製品なら他社製品のほぼ2分の1の価格で提供している。ソフトウエアの日本語対応も充実しており、日本で使いやすい点を訴求したい」と述べた。

 日本事業の現況について、デル・SonicWALLが強みとする中堅・中小市場向け販売が年率20%台で急速に伸びているという。ファイアウオールの最上位機「SuperMassive」も教育機関や官公庁からの引き合いが強く、大規模導入が続いているとした。

 9月には大企業・組織向けの次世代ファイアウオールアプライアンス機「SuperMassive 9800」(写真2、価格未定)を提供開始することも発表した。利用者数1万人以上の大規模顧客を対象に販売する。2Uサイズラックマウント型アプライアンス機で、64コアのCPU、SSDカードなどを内蔵。10Gbpsイーサネットのネットワーク上で、ユーザー識別やSSL復号化などを実行する性能を持つ。

 ファイアウオールに次ぐ注力分野として電子メールセキュリティを挙げた。「Eメールセキュリティ8.0」(発売中、ソフトウエアの価格は1000ユーザーで60万円程度から)を軸に、サーバー側のメールセキュリティソフトの置き替え需要獲得を目指す。

 「スパム対策ソフトウエアの国内市場規模は2014年度に77億円程度と見込まれている。緩やかに成長している安定した市場で、2005~2007年ごろに導入されたメールセキュリティのリプレースの時期がこれから来る」(藤岡氏)。大手セキュリティ企業の競争が激しい市場だが、今後1年間で2億円の売上高を目指すとした。