米Googleは、即日配達サービス「Shopping Express」の拡大に向けて5億ドルの予算を確保していると、米IT系メディアサイト「Re/code」が現地時間2014年7月6日に報じた。

 Shopping Expressは、消費者がオンラインショッピングで購入した食品や日用品を、当日あるいは翌日までに配達するサービス。2013年にサンフランシスコでテストを開始し、現在、ロサンゼルスとニューヨークでもテストサービスを展開している。

 Shopping Express事業責任者のTom Fallows氏はRe/codeの取材に対し、金額については明言しなかったものの、多額の資金を投じて同サービスの強化を図っていることは認めた。Re/codeによれば、予算は各地での宣伝広告費のほか、宅配ネットワークや梱包作業の人件費などにあてられる。

 Shopping Expressでは、米Target、米Costco、米Toys“R”Us、米Whole Foodsなどと提携。パートナーの商品を一元的に検索・購入できるShopping Expressサイトを通じて注文が発生すると、Googleと契約している配達員が該当する店舗に品物を取りに行き、購入者に配達する。

 配送料は、同一店舗での1回の買い物ごとに4.99ドル。Fallows氏は、いずれは米Amazon.comの会員制プログラム「Amazon Prime」のように定額制にしたいと考えているという。

 GoogleはShopping Express拡大によって、Amazon.comの生鮮食品オンライン販売サービス「AmazonFresh」への対抗を強める狙いだと、複数の米メディア(SlashGearBusiness Insiderなど)は伝えている。AmazonFreshはほとんどの主要商品をAmazon.comから出荷するのに対し、Shopping Expressは小売業者とは競合せず、すべての商品がパートナーの地域店舗から出荷される。