弥生は2014年7月7日、同社の業務ソフト/サービスと、他社のアプリケーションやサービスとを連携できるサービス「YAYOI SMART CONNECT(弥生スマートコネクト)」を、7月31日に開始すると発表した(写真1)。Twitter上に投稿したツイートを会計データに変換する機能を追加するほか、他社の家計簿サービスなどと連携。それぞれのデータをスムーズに取り込めるようにする。まずは、「やよいの白色申告 オンライン」への取り込みを実現。今後、自社の他サービスやデスクトップアプリとのデータ連携も可能にする。
YAYOI SMART CONNECTは「世の中のあらゆる取り引きを、会計(仕訳)データに自動的に変換する仕組み」(岡本浩一郎社長)。データ入力の手間を軽減することで、ユーザーの業務効率を改善するのが目的だ。銀行取引だけでなく、クレジットカードや電子マネーで支払った経費の情報、POSや通販サイトでの売り上げ情報など、さまざまな取り引きを仕訳データに自動的に変換することを目指す。
例えばTwitter連携機能、ユーザーはTwitter上で「スタバで打ち合わせ864」などとツイートする(写真2)。YAYOI SMART CONNECTが、このデータを会計データに自動変換。やよいの白色申告 オンラインに、打ち合わせ経費として864円が入力される(写真3)。
このほか、Zaimが提供する家計簿サービス「Zaim」、イー・アドバイザーのアカウント集約サービス「MoneyLook」と連携。銀行明細やクレジットカードの利用履歴、電子マネーの取り引きデータをやよいの白色申告 オンラインに取り込み、会計データに自動変換する。またクラウドキャストは、YAYOI SMART CONNECTの仕組みを用いたiPhone向けアプリ「bizNote for やよいの白色申告 オンライン」を開発。iPhoneから、やよいの白色申告 オンラインにデータ入力できるようにする。
データの自動変換は、「単なるパターンマッチングではなく、非定型のテキスト解析と自社開発の推論エンジンを用いて高度なデータ変換を実現する」(岡本氏)。例えばクレジットカードの利用履歴の中から、業務で利用したと見られるものを自動的に選び出すといったことができる。自動変換の結果は、必要に応じてユーザーが確認・修正する。今後は「“集合知”も活用する」(岡本氏)。ユーザーによるデータの変換履歴を活用し、推論の精度を高めていくという。
連携するサービスやアプリケーションは、今後順次拡大する(写真4)。将来的にはAPIを公開し、他社のサービスを自由に連携できるようにする計画だ。
弥生は2014年秋に、新サービス「やよいの青色申告 オンライン」を開始予定。このサービスも、YAYOI SMART CONNECT経由でデータを取り込めるようにする。2014年末には、「弥生会計」「やよいの青色申告」といったデスクトップアプリも、YAYOI SMART CONNECTに対応させる予定である。