写真●廣川裕司レッドハット社長(写真:井上裕康)
写真●廣川裕司レッドハット社長(写真:井上裕康)
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 廣川裕司レッドハット社長(写真)は「IT Japan 2014」で、「世界で勝つ経営を支えるオープンソースイノベーション」と題して講演し、オープンソースソフトウエア(OSS)は「商用製品の代替製品ではなく、次世代アーキテクチャーの根幹を決めていくようなデフォルトの選択になりつつある」と述べた。

 廣川社長は、日本の国際競争力についてGDP(国内総生産)は世界第3位だが、国際競争力や国際ICT競争力ランキングでは低い地位に甘んじていると指摘。課題として、ICTが国力増強や成長の下支えになっていないことや、グローバルでビジネスを展開できる人材の不足、ICTの主軸テクノロジーやソフトウエア技術力の欠如などを挙げた。

 こうした中で、アジアなどでグローバルで勝てる人材は大きな夢や高い目標を持ち、チームの限界に挑戦しているとして、世界の最前線で出て激しい競争にもまれてこそ超一流になるとの考えを示した。活躍の場を1社や日本だけに決めずに、世界標準のルールで戦える実力を付ける必要があると述べた。

 その上で、12年間連続成長を達成したというレッドハットについて、OSSでの高い開発力によってRed Hat Enterprise LinuxをメインフレームやUNIX以上にミッションクリティカルな分野に対応させて、世界中のユーザーに受けられてきたと説明。徹底した人材育成で、クラウドや仮想化技術、ビックデータ関連の製品を広げてきたとした。