2014年7月1日(米国時間)、米グーグル、米マイクロソフトなど大規模クラウドサービス事業者が、スイッチや半導体のベンダーと組んで新しいイーサネット規格の策定を推進する団体「25G Ethernet Consortium」を立ち上げると発表した。

 この新規格では、1レーンで25Gビット/秒、2レーンで50Gビット/秒の転送速度を目指す。現在の10Gビット/秒、または40Gビット/秒のイーサネット規格に比べると、1レーン当たり2.5倍の速度だ。

 用途は、主にデータセンター内のサーバーのNICと、サーバーを束ねるToR(トップ・オブ・ラック)スイッチとの間の接続である。データセンターの大規模化、個々のサーバーの性能向上に伴って、サーバーとToRスイッチとの間でやり取りされるトラフィックは増加を続けている。そのため、コンソーシアムのメンバー企業は、いずれ現在の10Gビット/秒または40Gビット/秒のイーサネット規格では、トラフィックを収容しきれなくなると予測しているという。新しいイーサネット規格を早期に策定することで、データセンターネットワークの拡張性を高めると同時に、1Gビット/秒当たりの接続コストを下げるのが狙いだ。

 コンソーシアムでは、新しいイーサネットについてまずPHYならびにMACレイヤーの規格化を実現し、今後12カ月から18カ月以内には規格に適合した実装を投入したいという。実装には、コンソーシアム内の複数の半導体、ネットワーク機器、接続ソリューションを提供するベンダーが関わる予定だ。

 策定した規格は、コンソーシアムの参加企業ならロイヤリティフリーで利用可能になる見通し。設立時の参加企業は、米アリスタネットワークス、米グーグル、米ブロードコム、米マイクロソフト、米メラノックステクノロジーズの5社。参加資格はオープンなため、コンソーシアムのWebサイト上で引き続き参加企業を募集している。

発表資料