写真●ロゴをGoogleカラーに変えてGoogleによる買収を報告するSongzaのWebサイト
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 米Googleは現地時間2014年7月1日、無料音楽配信サービスの米Songzaを買収したと発表した(写真)。買収金額などの条件については明らかにしていない。

 Songzaは、状況に合った曲を音楽専門家が選んでプレイリストを作成し、個々のユーザーに最適な音楽をストリーミング配信するサービスを展開している。ユーザーは「Concierge」機能を使って、多数のプレイリストライブラリーの中から、アクティビティ、時代、雰囲気などの条件によって気分に合ったものを手軽に見つけ出せる。お気に入りのプレイリストを「Facebook」や「Twitter」あるいは電子メールを介して友達と共有することも可能。

 Android向けおよびiOS向けアプリケーションを提供しており、広告が付かない月額3.99ドルの有償サービスも用意している。現在、米国とカナダでのみ利用可能。

 Googleは当面、従来どおりSongzaのサービスを継続するが、「今後数カ月かけて、Songzaに関してユーザーが気に入っている要素を『Google Play Music』に取り入れる方法について探っていく」としている。また、「YouTube」といった他のGoogle製品における音楽体験の向上に生かすことも考えている。

 Songzaはもともと、専門家のプレイリストをストリーミングするサービスとして2007年に事業を立ち上げた。GoogleとSongzaが交渉中であることは数週間前から噂されており、当初Googleは1500万ドルを提示していると伝えられたが、ほかにも複数の企業が買収を名乗り出たため、買収額は大幅に引き上げられたとの情報もある(米TechCrunchの報道)。

 米Wall Street Journalによると、Songzaのユーザー規模は550万人で、「Pandora」の7500万人や「Spotify」の4000万人などと比べるとかなり少ない。Songzaはユーザーが音楽を聴く時間帯、曜日、場所などに応じてカスタマイズしたプレイリストを配信するのが特徴で、Googleに近い人物からの情報では、GoogleはSongzaの技術を音楽サービスだけでなく、コンテンツレコメンデーションにも応用したい考えだという。

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