米Googleは現地時間2014年6月30日、10年来提供していた同社初のSNS「Orkut」を閉鎖する計画を明らかにした。「YouTube」や「Blogger」「Google+」など他のソーシャルプラットフォームの成長が、Orkutを上回っているためとしている。9月30日をもってサービスを終了する。

 既存ユーザーは、「Google Takeout」ツールを使って、プロフィールデータ、コミュニティーへの投稿や写真をエクスポートできる(期限は2016年9月まで)。なお、6月30日から新規アカウントの登録は受け付けていない。

 公開されたコミュニティーのコンテンツはアーカイブ保存し、サービス終了後も閲覧できるようにする。自身の投稿や名前をアーカイブに残したくないユーザーには、ヘルプセンターの指示に従って削除作業を行うよう勧めている。

 Orkutは、同社従業員が、勤務時間の20%を自由な研究に充てられる「20%プロジェクト」を利用して開発したサービスで、2004年に公開された。

 1カ月後に始まった「Facebook」がユーザーを拡大する一方、Orkutは一時ブラジルでのみ人気を集めた。2011年3月時点では、ブラジルにおけるOrkutユーザーは3270万人でFacebookの3倍だったが、半年後にはFacebookに追い越された。

 米comScoreの調査によると、2012年後半におけるブラジルSNS市場の利用時間ベースのシェアでは、Facebookが92.8%を占め、Orkutはわずか1.6%だった(米Forbesの報道)。

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