第一生命保険は2014年6月30日、業務システムの基盤として、プライベートクラウドを構築すると発表した。仮想化技術を活用することで、1000台以上ある物理サーバーの台数を3分の1以下に減らす。新システムのハードウエア調達コストは、現状に比べ15%以上削減することを見込む。

 2014年9月から運用を始める。保険金支払いやグループウエア、文書共有といったシステムをプライベートクラウドで稼働させる。日本マイクロソフトのサーバー向けOS「Windows Server 2012 R2」などを採用。第一生命は「Windows Server 2003」が一部システムに残っているが、2015年のサポート終了までに最新OSに移行する。将来的には「Microsoft Azure」といったパブリッククラウドへの移行も視野に入れる。

 第一生命が約5800億円を投じて買収する米中堅生保のプロテクティブについては現段階では、プライベートクラウドの移行の対象とはしていない。新システムの投資額は公表していない。